「手放したくなくなる服」をつくるために | Aiguille&Itoの思いやり② 職場環境への思いやり

前回お話しした「思いやり①」には、もちろん続きがあります。

本日は二つ目の思いやり、「職場環境への思いやり」についてお話ししたいと思います。

Aiguille & Itoでは、素材選びの際、可能な限りフランス国内で生産された生地を優先したいと考えています。

その理由のひとつは、フランスの雇用と経済を支えるためです。

そして、私がMade in Franceにこだわる理由はもうひとつあります。

それは、フランスの労働者たちが、国によって守られた環境の中で働くことができているからです。

もちろん、生産をお願いする工房は、現在私が勤務している工房を予定しています。

この工房を守りたいという気持ちは、とても強くあります。

けれど本当に守りたいのは、工房そのものというよりも、働く人たちが安心して仕事に向き合える環境なのかもしれません。

私が働く工房は、Entreprises Adaptées(障がい者雇用促進企業)と呼ばれる企業で、従業員の約65%が何らかの障がいを持っています。

障がいのある職人さんと、そうでない職人さんが共に働き、それぞれの技術を活かしながらものづくりを行っています。

だからこそ私は、この環境を守りながら、職人さんたちの身体的・精神的な負担をできるだけ軽減できる服づくりをしたいと考えています。

仕事があることで雇用が守られる。

仕事が続くことで技術が受け継がれる。

その循環を支えることも、ブランドの大切な役割だと思っています。

こうした考えから、Aiguille & Itoのデザインはシンプルでミニマルなものを目指しています。

派手な装飾や過度に複雑な仕様ではなく、細部の美しさにこだわる。

素材選びにも配慮し、縫製しやすい生地を選ぶ。

そして、技術的に極端な負担を求めないディテールを取り入れる。

そんな服づくりを大切にしたいと思っています。

また、生産数についても、月ごとの製造数をあらかじめ決め、その数量を大きく変動させない方針を取ります。

そうすることで工房側も計画を立てやすくなり、納期へのプレッシャーや過度な残業を減らすことができます。

そのためAiguille & Itoでは、受注が集中しやすい一般的なオンライン販売は行わない予定です。

販売先として現在候補に挙がっているのは、百貨店や個人経営のブティックです。

さらに今後は、セレクトショップやヴィンテージショップとの関係づくりにも力を入れていきたいと考えています。

特にヴィンテージショップは、一店舗でも良いので、ぜひお付き合いをさせていただきたいと思っている大切な存在です。

なぜなら、「長く大切に使う」という価値観を共有できる場所だと感じているからです。

今回は、職場環境への思いやりについてお話ししました。

ここまで読んでくださった方はお気づきかもしれませんが、Aiguille & Itoは、服を購入し、着ていただくことそのものが、社会への小さな貢献につながるブランドでありたいと考えています。

誰かの負担を減らし、
誰かの仕事を守り、
誰かの技術を未来へつなぐ。

そんな想いを込めて、一着一着を作っていきます。

次回は、「素材選びへの思いやり」についてお話ししたいと思います。

思いやり①が気になる方は、こちらから▼


ゆりこが立ち上げるブランド「Aiguille & Ito」 は現在、ブランド立ち上げに向けて、少しずつ準備を進めています。

まだ形になる前の段階ではありますが、土台を丁寧に整えながら、ここに綴っている想いや空気感を、そのままお洋服として届けられる日を目指しています。

これからも、準備の過程や日々感じていることを、少しずつ発信していけたらと思っています。

ブランドを立ち上げる際には、Instagram LIVEなどを通して、ブランドの「今」も皆さまにお伝えできたら嬉しいです。

現在、Instagramのフォロワーを1000人に到達させるため頑張っています!
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